プラズマ中の原子過程とスペクトル

プラズマは,電子と原子,分子,イオン(原子から電子がはがれた状態)によって構成されており,お互いに衝突しあっています.電子がイオンに衝突すると,さらに電子がはがれたり(電離),エネルギーが与えられて(励起)、光を出したり(放射)します。イオンから出てくる光(決まった波長(色)の光)を調べて,プラズマの状態(電子の密度や温度,イオンの存在量など)を知ることができます.そのために、イオンから出てくる光がプラズマの状態によってどう変わるかを研究しています.

プラズマ説明図1 プラズマ説明図2
プラズマ説明図3
プラズマ説明図4

核融合科学研究所のLHD装置で作られたプラズマからの光を観測すると,上の図1のようになります(紫外線での観測例).この中に見られる酸素イオンOV(酸素から4個電子がとれた状態のイオン)とOIV(酸素から3個電子がとれた状態のイオン)の光の強さを、理論モデルによって再現すると図2のようになります.このように再現することによって,電子密度や電子温度、OVとOIVのイオン存在量の比を推定することができます.

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