原子分子データ研究室では磁場閉じ込めプラズマを 中心とした核融合研究を支える基礎データの収集、評価、整備を 中心とした活動を行っています。
原子分子データに関しては成果を蓄積し 世界の主要なデータセンターとしての地位を確立してきました。 センターのスタッフによる活動とともに、 全国の関連研究者を組織しての共同研究を通して大きな成果をあげ、 その一部は nifs-dataシリーズ として出版され世界の研究者に利用されています。 また、原子・分子データの世界ネットワークの一環としての重要な役割を果たしています。 当センターで独自に作成した原子分子数値データベース及びその検索表示システムは 高い評価を得て世界的に広く利用されています (登録者750名、46ヶ国、2003年4月現在)。
以下のような研究活動を行っています。
国内の関連研究者を組織した作業会、共同研究を基礎として データ活動を展開しています。 データ収集・評価・流通の新しい方式の開発も行う予定です。
原子分子基礎データ計算機コード、衝突輻射モデルコード等の開発を行い 実際のプラズマへ適用 する。 衝突輻射モデルとエネルギー・粒子輸送コードを結合し、 ダイナミックなプラズマに適用できる汎用性の高い診断・モデリングコード開発を 計画しています。
プラズマ物理と原子及び原子核物理との境界領域である学問分野の開拓、体系化を行う。 非平衡、非熱的、非等方的プラズマへの定式化の拡張、偏光分光への対応などがあります。 原子核反応との関係についての体系的な理解、プラズマ物質相互作用について 量子分子動力学の開拓、プラズマ輻射科学、高密度プラズマ物性、 強電磁場での原子過程等を含みます。 これは原子分子データをより広いパラメーター領域のプラズマへ 拡張することにもつながります。
幅広いデータを網羅するため、又データ活動を普遍的に意味あるものとするためにも 国際協力は必要不可欠であります。 国際的な連携により原子分子データ流通のグローバリゼーションを推進し、 さらには組織化に向けて国際リーダーシップを確立することをめざします。
2004年秋には「原子分子データとその応用国際会議」、 ICAMDATA (International Conference on Atomic and Molecular Data and Their Applications)、を 主催する事になっています。
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